木と鉄を知る
今日もちょっとマニアックな話です。
木を加工する上で、金属は必要不可欠です。
人類は石器から脱却した時から、鉄を使って、木を加工しつづけてきました。
鉋や鑿はもちろん、金槌、電動ノコギリ、釘や木工機械まですべて金属です。
特に刃物は、木の仕上がりを左右する、最も大事な先端工具で、金属といっても様々です。
鋼、ハイス鋼、超硬、軟鉄、真鍮、銅、チタンなど用途に分けて使います。
難しいのは、硬ければ硬いほど木がよく切れるわけではないこと。
求める仕上がり、用途によって工具は素材から選びます。
鑿や鉋は、違った硬さの金属の組み合わせで出来ていて、木を直接削る部分は鋼、それ以外は研ぎやすいように、軟らかい鉄を使っています。
違った鉄を貼りあわせる技術はとても高度で、大量生産できません。
日本製の木工具は、実は世界中の木工家の憧れだったりします。